受験生の皆様へ
受験生の皆様へ
ホーム > 受験生の皆様へ > 社会で活躍する卒業生 > インクジェットを誰でも簡単に安心して使える世の中へ
2022年度
博士前期課程修了
伊藤圭汰
セイコーエプソン株式会社
プリンター内部に組み込まれているインクを吐出する製品「IJ(インクジェット)ヘッド」の内部をセンシングするための技術開発を担当しています。製品にはピエゾ材料が使われており、印加された応力を電気に、また逆に電気を応力に変換することが可能です。つまり、インクを吐出するためのアクチュエーターの他に、センサーとしての役割も担うことができます。この技術により、ヘッド内部の異常をいち早く検出することが可能になれば、IJの信頼性向上に繋がります。0から1を創り上げていく開発業務にやりがいを感じながら、日々取り組んでいます。
大学3年時の後期に配属された研究室での活動が大きな転機となりました。それまで漠然と学んできた知識を生かせる場ができたからです。自ら考え実験し、得られた結果の考察をして次の実験に繋げる。一見簡単そうですが、これがかなり難しい。一度成功したと思われた実験の再現性が無いことや、起きている事象の説明ができないといった苦労は日常茶飯事でした。しかし、こうして自らの研究に没頭した日々を過ごしていく中で、その面白さを知りました。それが、今の研究開発という職に就きたいと思ったきっかけです。
大学生活は長いようであっという間に過ぎ去ってしまいます。だからこそ、何か目標を持ちチャレンジしてみてください。「留学して英語を話せるようになる」、「日本一周する」、「研究で賞を取る」など何でも良いです。具体的な目標を持ち取り組んだことは、成功や失敗に関わらず、自らの糧になるものです。そして、それが皆さんの自信につながっていきます。「自信は成功の第一の秘訣である。」私の好きな言葉です。どうか皆さんの大学生活が充実したものになることを祈っています。